『夜空の花』

いつもより少しだけ 明るい北の空を
僕はただ一人で眺めている
こんなに綺麗に舞う 夜空の花なのに
僕はたった一人で眺めている

孤独を感じた季節は もう何度目になるだろう
涙をこらえる夜も数え切れず

今頃あなたは何を想っていますか?
まだ僕の顔ははっきりと思い出せますか?
そんなことを何気なく考えてしまいながら
またひとつ花火が泡のように弾けていった

部屋の窓を乗り越えて 屋根の上に飛び移って
思い切り座り込んで寝転がった
無数の夜空の花が 一斉に舞い踊るのを
星達と丸い月が眺めていた

これでホントに良かったか 未だにわからずにいるよ
あの時に違う未来はあったのかな…

今頃あなたは何していますか?
隣にいたらどんな顔をしてくれますか?
そんなことをいつまでも考えてしまいながら
名残惜しげに花火の雫が落ちた

灼けた香りを風が運んでくる
言葉にならない叫びが込み上げてくる

今頃あなたは何を想っていますか?
まだ僕の顔ははっきりと思い出せますか?
そんなことを何気なく考えてしまいながら
またひとつ花火が泡のように弾けていった

2006/8/8 だふ


詩の部屋へ トップへ
無料ホームページ掲示板